【Vol. 4 ホワイトアスパラガス―Asperge Blanche】
「私たちの心身の問題の多くは植物の力で改善することができる」――フランスアロマテラピーの父、ジャン・ヴァルネ博士の言葉。身近な野菜にもそんな力が備わっている。私たちのきれいと元気を取り戻す「ベジテラピー」、今回は春を告げる野菜「ホワイトアスパラガス」の巻。

フランスの春野菜の代表格
朝市に並ぶ「ホワイトアスパラガス」で、パリジャンたちは春の訪れを知る。春先のこのシーズンしか味わえない、 ほのかな苦みと甘味が魅力のホワイトアスパラガス。フランスでは野生のものも多く自生する。かつては缶詰でしかなじみのなかった日本でも、北海道産のものなどがレストランやスーパーで見られるようになり、ここ数年でグンと身近になった。
   
日本人とアスパラガス
古代ギリシャ時代から栽培されていたアスパラガスがフランスで食べられるようになったのは、ルイ14世の時代からとされる。オランダ人によって日本に伝来したのは江戸時代。当時は観賞用で、食用アスパラガスの栽培が始まったのは明治以降のこと。缶詰用のホワイトアスパラガスに始まり、昭和40年代になってグリーンアスパラガスが市場に出回るようになった。

疲労回復に功を奏すアスパラギン酸
アスパラガスは古くから、疲労回復効果の高い食材として知られている。その秘密は、アミノ酸のひとつであるアスパラギン酸。疲労回復や滋養強壮作用があるといわれており、アスパラギン酸入りのドリンク剤を愛飲しているアスリートも多い。さらに窒素代謝や糖質の代謝を促進し、疲労に対する抵抗力を高める働きがある。
  
ホワイトアスパラガスの美容効果
見逃せないのが、穂先の部分に多く含まれるビタミン様成分のルチン。抗酸化作用が高いだけでなく、ビタミンCの吸収を助ける働きがあり、美と健康の維持には欠かせない。また中枢神経系も強壮にする効果があるので、気分が落ち込んだりするときはサラダにしてたっぷり楽しんで。
  
ヴァルネ博士のアスパラガスレメディの効果
浄化剤、利尿効果、肝臓・腎臓・腸・肺・皮膚の排水、鉱物成分補給、血液の流動化、動悸の鎮静剤、糖尿の減少

ホワイトアスパラガスでビューティ&メディカルケア
生で食べるか、おろすか、ジュースにする。
 
■ホワイトアスパラガスのフェイスパック
生のホワイトアスパラガス10本分の穂先をミキサーにかけ、レモン汁小さじ1/2を加えてペースト状のパックにする。目の周りを避けて全顔に塗布し、10~20分置いてから洗い流す。

毛細血管を丈夫にして、疲弊した肌や季節の変わり目のゆらぎ肌の活性酸素を除去する効果がある。
※効果や効能は人によって異なります

  • 日下部知世子
    Chiyoko Kusakabe/フランス、マダガスカルなどでアロマテラピー(芳香療法)・フィトテラピー(植物療法)を修める。故ジャン・ヴァルネ博士よりアロマの哲学を受け継ぎ、後継者マダム・ティフィーヌに師事。2001年ヴァルネ夫人より正式継承者として承認される。国内・海外を含めたスパ施設のプロデュース やコンサルティングや心身に効果をもたらす化粧品開発でも活躍。   
    http://chiyokokusakabe.com/

photo : Yusuke Kinaka

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