ヘルシーレシピ 2012/11/14(水)
堀 知佐子さんfrom「HBR」の出張レシピ

脳をおいしくサポートする「健脳食材」

イライラや気分の落ち込みには、栄養の偏りや添加物なども関与している可能性が高いとされる。「ちょっと脳が疲れたな、ストレスを感じているなと思ったら、まず食生活を見直してみては」という堀 知佐子さんに、栄養学の視点からストレス解消を考えた“健脳食”について教えていただいた。

photo: Gota Yuki   styling: Mayuko Abe   text: Manabi Ito

たんぱく質は脳の素。GI値も鍵
肉は太る、と野菜ばかり食べ、主食はパスタやパンなどの粉物ばかり。こんな女子モードな食事が脳にはよくない影響を与えていると堀さんは指摘する。「野菜ばかりでは脳の栄養は不足します。肉や魚は意識して摂るべきですね。健脳食でもっとも大事なのは、たんぱく質。気分の浮き沈みに関与している脳内伝達物質のセロトニンは、たんぱく質を摂取し分解することで生成されるアミノ酸から成っています。たんぱく質を効率よく摂取するということは、健脳食という視点ではとても大事なことなのです」。特に青魚には、最近身体にいい油として注目されているオメガ3脂肪酸(DHA/EPA)が豊富。たんぱく質も豊富なので積極的に摂取したい素材のひとつだ。また小麦粉中心の食生活はGI値が高くなり、それが原因で血糖値が不安定になり、低血糖症を引き起こしてしまうこともある。つまり、糖質の摂取を抑え目にしてGI値は低くすることもポイントとなる。
 
>>次ページではメニューのポイントを紹介

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  • [健脳食材リスト]
    まぐろ
    オメガ3脂肪酸が豊富。EPAやDHAが脳の働きを高め、血液サラサラなどの効果があると言われている。また、ビタミンB群やDもたっぷり含んでいて、ビタミンB12もしっかりと補うことができる。
     
    とうがらし[青とうがらしも含む]
    カプサイシンが中枢神経を刺激してくれる。アドレナリンの分泌を促進して、血行・発汗を高めると同時に、やる気などのモチベーションもサポートしてくれるといわれている。
     
    発芽玄米
    ギャバ(ガンマ-アミノ酪酸)と呼ばれるアミノ酸が豊富に含まれている。この
    ギャバは、抑制系の神経伝達物質として脳内の血流活性などに関与している。ギャバが不足するとストレスフルになると言われている。
     
    かぼちゃ
    抗酸化作用があるビタミンE、βカロテン(ビタミンA)、ビタミンCを豊富に含んでいる。抗酸化ビタミンは、ストレス軽減にも有効だといわれている。特に、ビタミンEの量は野菜の中でも上位。
        

    もっとも完成された栄養バランスを持っているといわれる卵。たんぱく質が豊富で、記憶の機能に有効といわれるレシチンを多く含んでいるのが特徴だ。手軽に食せる素材なので、1日1個を必須に積極的に摂りたい。
      
    牛肉
    人間の体内で作ることのできない必須アミノ酸がバランスよく含まれている。これは脳にとっても大事な栄養素。さらに、牛肉の赤身部分は鉄分が豊富。鉄分不足は頭痛ややる気の無さ、だるさなどを招くことも。

  • 美と食のエキスパートはこの人
    堀 知佐子(ほり ちさこ)さん
    アンチエイジングレストラン「リール」オーナー、管理栄養士・食生活アドバイザー・調理師・日本抗加齢医学会正会員。調理師専門学校の講師を経て、ミールプロデューサーに。大手食品会社、飲食店などのメニューアドバイスや食生活全般における指導・顧問なども数多く手がけている。京料亭「菊乃井」の中食事業、 フランス料理店「ル・ヴェルデュリエ」を立ち上げる。NHK『きょうの料理』や『あさイチ』などにもたびたび出演。簡単でわかりやすく、楽しい解説が人気を集めている。

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